
湿気が多くじめじめした梅雨、そして蒸し暑い夏。そして冬は結露など、カビなどに特に注意しなければいけません。掃除機や水拭きだけでは除菌は難しいため、この季節の掃除はプラスアルファで対策をとらなければなりません。
そこでおすすめしたいものが「消毒用エタノール」。ドラッグストアなどで安価に売られており、殺菌・消毒に効果的なため、日常の掃除にぜひ取り入れてみましょう。
今回はこのエタノールの種類や使い方、そして使用時の注意点をピックアップします。
掃除に使えるエタノールの種類
エタノールはアルコールの1つで、「消毒用アルコール」と呼ばれることもあります。
原料は主にサトウキビなどの糖質原料やトウモロコシなどで、体には無害です。そのため、キッチン周りや冷蔵庫内、お子さんがいる部屋の掃除にも安心して使用できます。
さて、そんなエタノールですが、「無水エタノール」と「消毒用エタノール」の2種類があります。それぞれどのようなものなのでしょうか。
【無水エタノール】
エタノールが純度99.5%以上ある高濃度タイプ。揮発性が高いためすぐに乾いてしまうほか、水が含まれていないため除菌作用がなく、除菌目的の掃除には不向き。ただ、水分に弱いパソコンやスマートフォンなどの精密機器、冷蔵庫の外側や照明器具のカサ、換気扇、壁などの拭き掃除には使えます。
消毒用エタノールと同程度の濃度に水で希釈すれば、もちろん除菌掃除用としても使用できます。
【消毒用エタノール】
無水エタノールを水などで76.9~81.4%の濃度に希釈したものです。殺菌力が高く、除菌掃除用として重宝します。
使用する際には薄めず、そのまま塗擦したり、ガーゼなどに浸して拭いたりします。掃除の場合は、100円ショップなどで購入できるアルコール耐性のあるスプレーボトルに入れると使いやすくて便利です。

エタノールを使って家中を掃除しよう!
エタノールを使った掃除は、基本的に拭きたい箇所にスプレーでエタノールを吹きかけて布で拭き取る、これだけです。さまざまな箇所に利用できるので、その一部をご紹介しましょう。
調理器具
まな板や包丁などに消毒用エタノールをひと吹きし、少し放置してからそのまま使用します。
拭き取る手間いらずで、カビ菌対策になります。
キッチン周り
消毒用エタノールは油汚れに効果的なので、コンロ周辺やシンクの掃除にも使えます。簡単に油汚れを取ることができる上、2度拭きも不要。キッチン専用のエタノールスプレーボトルを用意しておくと便利です。
浴室
浴室に発生するピンク色のヌルヌルした汚れは、「ロドトルラ」という名の酵母菌です。カビではありませんが、放っておくと黒カビが生えてくるため、ピンク色の段階で除去しておきましょう。このピンク汚れには、重曹やクエン酸よりもエタノールの方が除去効果が高いという実験結果があります。
電化製品
前述の通りエタノールは無害なので、冷蔵庫内の掃除にもぴったり。また、テレビやパソコンなどの電化製品にも使えますが、電化製品は水に弱いため、無水エタノールを布や紙に適量浸して拭きましょう。なお、掃除前に必ずプラグを抜いておくよう注意してください。
他にも、靴箱に直接スプレーして臭い防止、鏡を磨く際にひと吹き、結露ができやすい窓のサッシの拭き掃除など、使い方は多彩です。

使用時の注意点
エタノール自体は基本的に安全ですが、使用時にいくつか注意点があります。
火気厳禁
エタノールは引火しやすいため、キッチンで使用する際は火元を確認しましょう。また、エタノールで掃除した部屋では、しばらくタバコやキャンドルの使用を控えることをおすすめします。
使用不可の素材
白木や桐、ニスなどを使った家具や床、革製品、スチール製品に使うと、染みや変色の原因になるため、使用は避けましょう。
飲用不可
エタノールはアルコールの1つですが、飲用ではありません。特に、小さなお子さんがいるご家庭では、子供の手が届かない場所に保管してください。
肌が弱い方は手袋着用で使用
アルコールに弱い方は、直接触れると肌が荒れることがあります。気になる場合は、ゴム手袋などをはめて掃除をしましょう。
ノロウイルスには効果なし
エタノールはインフルエンザウイルスには効果がありますが、ノロウイルスには効きません。
ノロウイルス対策の際は、専用の除菌液を使用しましょう。
おわりに
消毒用エタノールは掃除の万能選手。さまざまな所で使えるため、この1本で家中を清潔に消毒してくださいね。食中毒やカビが気になるこの時期、消毒用エタノールで家族を菌から守りましょう!
おそうじ応援隊!では、この他にも掃除のさまざまな情報をご紹介しています。ぜひ、ご覧ください。