
畳は、湿気の多い日本の気候に適した素材として古くから愛されてきました。日本に住んでいる人の多くは畳のある生活をしたことがあることと思います。
しかし、畳の扱い方や掃除方法を知らない方は意外と多いのではないでしょうか。畳は汚れが目立ちにくいかもしれませんが、やはりフローリングや家具と同じように定期的に掃除をしなくては不衛生です。
そこで今回は、畳の基本的な掃除方法や、掃除機・重曹・クエン酸を使った掃除方法をご紹介します。
畳の基本的な掃除方法

畳を掃除する際の道具としては、ほうき、掃除機、雑巾が一般的です。
ほうきで掃く場合は、畳が傷まないようにできるだけ畳の目に沿って掃きましょう。掃き掃除の前に使用後のお茶の葉を畳の上にまいておくとホコリが舞い上がりにくくなり、お茶の良い香りもするためおすすめです。掃いた後は、雑巾で乾拭きしてください。
掃除機を使用する場合は、畳の目に沿って丁寧にゆっくりとかけることがポイントです。ゆっくりかけた方が、畳の目に絡みついたダニを吸い取りやすくなるためです。1畳あたりだいたい40~60秒かけて掃除しましょう。ただし、強く掃除機を押し付けると畳が傷んでしまう可能性があるため注意してください。
掃除機をかけた後は畳の目に沿って乾拭きを行い、取り切れなかった細かいホコリを取ります。
最近では掃除に便利なロボットタイプの掃除機もありますが、畳の掃除にはおすすめできません。ロボットタイプの掃除機は畳の目に沿って掃除を行うことができないため、畳を傷めてしまう可能性があります。掃除機を使う場合は、ロボットではなく一般的な電気掃除機を使用しましょう。
重曹やクエン酸を使用した掃除方法

最近、掃除の便利グッズとしてよく登場する重曹。エコでクリーンな掃除道具として認知度が高まっています。
しかし、畳の掃除に重曹を使用してはいけません。茶わんの茶渋を取ったり、排水溝などの汚れを取ったりする際には重曹が適していますが、畳にまいて使用すると、重曹のアルカリ成分に反応して畳が変色し、黄ばんでしまいます。
誤って重曹を使用し、畳が変色してしまった場合はすぐに水で薄めたお酢で拭き掃除をしてください。完璧に元通りにすることはできませんが、ある程度変色を抑えることは可能です。
畳の掃除には、バケツ半分程度の水に小さじ1杯程度のクエン酸を入れたクエン酸水が適しています。クエン酸水につけて固く絞った雑巾で畳を目に沿って拭いた後乾拭きしてください。クエン酸水には、カビを防止する効果もあります。
2L程度の水(もしくはお湯)に対して大さじ1程度の酢を入れた酢水にも同様の効果があるため、クエン酸が用意できない場合はお酢を活用しましょう。
なお、畳は湿気に弱いため、拭き掃除の後は乾拭きや陰干しなどをしてよく乾かしてくださいね。
その他畳に関する注意事項
畳は湿気に弱いため、カビの発生やダニの寄生を防ぐために年2回程度の畳干しをおすすめします。前日に雨の降っていないよく晴れた日に、畳を上げて風を通すだけでも効果があります。
また、畳はできるだけカーペットなどで覆わないようにしましょう。カーペットなどで覆うと、ちりやホコリ、食べ物のカスがたまってダニやカビの繁殖につながることもあるためです。
他にも、畳の上に重い家具を置いてへこみができてしまうなどの問題が起こる場合もあります。そのような場合には、霧吹きをして濡れタオルの上からアイロンをかけてみましょう。ある程度へこみが回復します。
おわりに
畳をなるべく長く使うために、畳の掃除方法を今一度見直してみてはいかがでしょうか。特に何も気にせず掃除をしていた場合、知らず知らずのうちに畳を傷めてしまっているかもしれません。こまめな掃除とともに、定期的な畳干しなども行いましょう。
それでも畳の扱いに不安がある方は、専門的な技術を持ったおそうじ応援隊!の利用もぜひご検討ください。